ドローンの室内飛行は航空法の適用外が基本|それでも守るべき規制と注意点はある!

カメラとドローン用アクセサリーが並ぶフラットレイ
法律

ドローンを室内で飛ばすときは、屋外で気にする航空法の許可や承認が「基本的に不要」と聞いて安心しがちです。

しかし実際は、施設のルールや電波法、重要施設周辺の禁止、撮影の権利関係など、別の規制や注意点が残ります。

しかも「屋内扱い」と「屋外扱い」の境界が曖昧な会場もあり、想定外に屋外ルールがかかるケースもあります。

ここでは、ドローンの室内規制を結論から整理し、トラブルを避けるための実務ポイントまで具体的にまとめます。

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  1. ドローンの室内飛行は航空法の適用外が基本
    1. 最初に結論を整理するとこうなる
    2. 室内だけなら機体登録が不要と明記されている
    3. 「屋内扱い」かどうかは外へ出られるかで考える
    4. 室内でも関係し得る法律は複数ある
    5. 空港や重要施設の「周辺」は屋内でも無関係とは限らない
    6. 技適と電波のルールは室内でも必須になる
    7. 実務で一番効くのは施設の利用規約と管理者の許可
  2. 室内飛行で起きやすい規制トラブルのパターン
    1. 屋内のつもりが屋外扱いになっていた
    2. 重要施設の周辺で通報や同意が必要だった
    3. 技適の未確認で運用停止になった
    4. 撮影でプライバシーや肖像権の苦情が出た
  3. 室内で安全に飛ばすための準備と運用ルール
    1. 機体は「小型・低速・ガード付き」を優先する
    2. 会場は「立入制限」と「停止条件」を先に決める
    3. 電波干渉を前提に「短時間で確認」してから本番に入る
    4. 安全運航の考え方を「教則」で押さえる
  4. 撮影や配信をするなら権利と情報管理が室内規制になる
    1. 個人が特定される映り込みは扱いを決めておく
    2. 同意の取り方は掲示とアナウンスで標準化する
    3. 公開範囲が広いほど編集と管理が必須になる
    4. 一次情報としてガイドラインを参照しておく
  5. 場所別に見る室内規制の考え方とチェックポイント
    1. 自宅や事務所で飛ばす場合の注意
    2. 体育館や公共施設で飛ばす場合の注意
    3. 商業施設やホールでは「禁止」が初期値になりやすい
    4. 空港や重要施設の近くなら周辺規制の確認を最優先する
  6. 室内飛行のルールを理解して安心して楽しむ

ドローンの室内飛行は航空法の適用外が基本

氷河地帯の上空を飛ぶMavicドローン

室内でのみ飛ばす場合、航空法の飛行ルールや許可承認の枠組みは基本的に適用されません。

一方で、室内でも別法令や施設規約は効くため、「何でも自由」ではない点が重要です。

最初に結論を整理するとこうなる

室内だけで飛ばすなら、国の登録やDIPSでの許可承認手続が不要と扱われるのが基本です。

ただし、同じ機体を屋外でも飛ばす予定があるなら、屋外ルールに合わせた準備が必要です。

迷ったら、国交省の登録システムのQ&Aで「屋内のみは適用外」とされる前提を起点に考えると整理できます。

  • 室内のみ:航空法の適用外が基本
  • 屋外も飛行:登録・飛行ルールの確認が前提
  • 管理者ルール:室内でも必ず確認対象

室内だけなら機体登録が不要と明記されている

国土交通省のドローン登録システムQ&Aには、屋内で飛ばすだけなら登録不要と明記されています。

このため、室内イベントのデモ機や練習機を屋内専用で運用するなら、登録手続きが前提にならない場合があります。

ただし同じ機体を屋外で飛ばす時点で前提が変わるため、運用範囲を最初に決めることが重要です。

確認ポイント 屋内のみか屋外も含むか
一次情報 国交省Q&A(登録)
実務の注意 運用途中で屋外に出すと要件が変わる

「屋内扱い」かどうかは外へ出られるかで考える

室内規制を考えるうえで重要なのは、その場所が実質的に「外気に開放されているか」です。

ドローンが外へ飛び出せる構造なら、屋外の空域に出る可能性があるため、屋外ルールで考えるのが安全です。

天井のない中庭や大開口の倉庫などは、主催者の説明だけで決めず、構造と動線を見て判断します。

  • 屋内寄り:四方と上部が閉じている
  • 注意:開放部から屋外へ出られる構造
  • 安全側:外へ出る可能性があるなら屋外想定

室内でも関係し得る法律は複数ある

航空法が外れても、別の法令やルールは残り続けます。

代表例は、重要施設周辺の小型無人機等飛行禁止法や、無線の電波法、撮影をめぐるプライバシーです。

つまり室内の規制は「航空法か否か」だけでなく、「どんな場所で、何をするか」で決まります。

分類 室内でも関係することがある
重要施設周辺、無線、撮影、施設規約
一次情報 警察庁(対象施設)

空港や重要施設の「周辺」は屋内でも無関係とは限らない

小型無人機等飛行禁止法は、空港や重要施設の周辺で小型無人機等の飛行を禁止する枠組みです。

屋内にいるつもりでも、屋外へ出る可能性がある会場や、周辺地域の考え方を誤るとトラブルになります。

対象施設や周辺地域の考え方は、国交省や警察庁の公表情報で事前確認できます。

  • 対象施設・周辺地域の確認:公表ページで確認
  • 対象空港周辺:別途手続が必要になる場合がある
  • 会場設計:外へ出ない導線で安全側に寄せる

技適と電波のルールは室内でも必須になる

操縦用の送信機や映像伝送は無線なので、室内であっても電波法の考え方が関係します。

日本で一般に使うなら、技術基準適合を示す技適マークの確認が基本動作になります。

型式や番号の確認は、総務省の「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」から行えます。

チェック 機体・送信機・映像機器の技適
調べ方 総務省(技適検索)
実務 海外FPV機材は要注意になりやすい

実務で一番効くのは施設の利用規約と管理者の許可

室内飛行の現場では、法律より先に施設管理者のルールが最優先になります。

体育館やホール、商業施設は、保険加入や安全計画の提出を条件にすることが一般的です。

許可を取るときは、飛行範囲と安全対策を短く具体的に示すほど通りやすくなります。

  • 確認先:施設管理者・主催者・警備責任者
  • 提出物:安全計画、立入制限、保険証明
  • 合意事項:飛行高度、時間帯、停止条件

室内飛行で起きやすい規制トラブルのパターン

森林の中を飛行するMavic Proドローン

室内は安全と思われがちですが、規制の誤解が原因のトラブルは繰り返し起きます。

よくある落とし穴を先に知っておくと、準備の漏れを大幅に減らせます。

屋内のつもりが屋外扱いになっていた

天井が抜けた会場や大きく開放された搬入口は、意図せず屋外に出るリスクがあります。

その状態で「室内だから自由」と判断すると、屋外の飛行ルールを見落とします。

安全側に倒すなら、外へ出る可能性がある時点で屋外と同等の制約を前提にします。

  • 要注意:屋上イベント、吹き抜けのアトリウム
  • 要注意:大型倉庫の開口部が常時開いている
  • 対策:ネット設置や飛行範囲の物理封鎖

重要施設の周辺で通報や同意が必要だった

空港や重要施設の周辺地域では、小型無人機等飛行禁止法の考え方が問題になります。

会場が周辺地域に入っていると、管理者の同意や事前通報が必要になる場合があります。

対象施設は警察庁が一覧と地図を公表しているので、事前に照合しておくのが確実です。

一次情報 警察庁(対象施設一覧)
空港周辺の補足 国交省(空港周辺の禁止)
実務 会場住所を起点に地図で確認する

技適の未確認で運用停止になった

室内イベントで意外に多いのが、海外製の送信機や映像機器をそのまま持ち込むケースです。

技適の確認が取れないと、会場側が運用を止める判断をすることがあります。

事前に型式を洗い出し、検索ページで確認した結果を控えておくと説明がスムーズです。

  • 対象になりやすい:送信機、VTX、受信機
  • 事前準備:型式・番号・写真を揃える
  • 確認先:総務省(技適検索)

撮影でプライバシーや肖像権の苦情が出た

室内は観客やスタッフとの距離が近く、顔や名札が映りやすい環境です。

本人が特定され得る情報の扱いは、個人情報保護の観点で慎重に運用する必要があります。

撮影目的と利用範囲を明示し、映り込み対策を運用ルールとして固定しておくと安全です。

一次情報 個人情報保護委員会(ガイドライン)
現場対策 撮影同意、掲示、映り込み回避
編集 ぼかし、トリミング、音声の扱い

室内で安全に飛ばすための準備と運用ルール

手のひらの上をホバリングする小型ドローン

室内はGPSが効きにくく、壁や天井が近いので、屋外よりも操縦と安全管理がシビアです。

事故を防ぐためには、機体選びと会場設計と運用ルールをセットで作る必要があります。

機体は「小型・低速・ガード付き」を優先する

室内で最も重要なのは、衝突しても被害が小さい構成にすることです。

プロペラガードやダクト付きの小型機は、壁や人への接触リスクを下げます。

高出力の機体を無理に抑えるより、用途に合う機体を最初から選ぶほうが安全です。

  • 優先:プロペラガード、ダクト、低重量
  • 優先:低速モード、ジンバル不要の用途
  • 避けたい:高推力で慣性が強い機体

会場は「立入制限」と「停止条件」を先に決める

室内イベントでは、飛行範囲を物理的に分ける設計が事故予防の中心になります。

立入禁止のライン、離着陸地点、観客導線を固定すると、運用が安定します。

さらに、異常時にいつ止めるかという停止条件を共有すると判断がぶれません。

飛行範囲 ネット、コーン、スタッフ配置
停止条件 姿勢乱れ、電波低下、視界喪失
連絡系統 操縦者→補助者→会場責任者

電波干渉を前提に「短時間で確認」してから本番に入る

室内はWi-FiやBluetooth、映像機器が多く、混雑するとリンクが不安定になり得ます。

いきなり本番高度へ上げず、低高度で短時間の確認を積み重ねるのが現実的です。

周波数帯の運用は、会場側の無線運用と衝突しないように調整します。

  • 開始前:リンク品質とフェイルセーフ確認
  • 運用:混雑時間帯の変化を観察する
  • 方針:不安定なら規模を縮小して成立させる

安全運航の考え方を「教則」で押さえる

室内は航空機との衝突は起きにくい一方で、第三者への危害は起きやすい環境です。

国交省が公表する無人航空機の安全に関する教則は、リスクの考え方の基本になります。

用語や考え方だけでも押さえると、安全計画を説明しやすくなります。

一次情報 国交省(安全に関する教則)
活用場面 安全計画、教育、社内ルール
室内の焦点 第三者リスクと緊急停止

撮影や配信をするなら権利と情報管理が室内規制になる

青空を背景に飛行する白いドローン

室内飛行は撮影目的とセットになりやすく、そこでの規制は「空を飛ぶ」より「情報を扱う」側に寄ります。

誰が映るか、何が写り込むか、どこで公開するかを事前に決めることが重要です。

個人が特定される映り込みは扱いを決めておく

観客の顔、名札、車のナンバー、住所表示などは、個人が特定される可能性があります。

取り扱いの原則を決めずに撮ると、後から削除要求や苦情対応に追われます。

現場では「撮らない設計」と「写った場合の編集」を両方用意します。

  • 撮らない設計:カメラ角度、導線、掲示
  • 編集:ぼかし、トリミング、音声処理
  • 保管:原データの保存期間を決める

同意の取り方は掲示とアナウンスで標準化する

室内イベントでは、全員から個別に同意を取るのが難しい場面があります。

その場合は、撮影の有無と利用目的を掲示し、アナウンスで周知する運用が現実的です。

同意が難しい人のために、映り込み回避エリアを作るとトラブルが減ります。

掲示内容 撮影有無、利用目的、公開範囲
回避策 非撮影エリア、席誘導
問い合わせ 連絡先と削除対応の窓口

公開範囲が広いほど編集と管理が必須になる

SNSや動画サイトで公開する場合、拡散の速度が早く、回収が難しくなります。

室内撮影は音声も拾いやすく、会話や個人情報が入るリスクが上がります。

公開前チェックの担当と手順を決め、人的ミスを減らす設計にします。

  • 公開前:顔、名札、会話、画面の映り込み確認
  • 社内運用:チェック担当と承認フロー
  • データ管理:権限、保存先、削除手順

一次情報としてガイドラインを参照しておく

個人情報の扱いは分野が広く、ケースにより判断が変わります。

迷うときは、個人情報保護委員会のガイドラインを一次情報として参照すると整理しやすいです。

現場ルールを作る際にも、出典を示せると説明の納得感が上がります。

一次情報 個人情報保護委員会(通則編)
使い方 社内規程、同意文面、運用手順
室内の焦点 映り込み、音声、保存期間

場所別に見る室内規制の考え方とチェックポイント

夕焼け空に浮かぶLEDライト付きドローンのクローズアップ

ドローンの室内規制は、飛ばす場所の性質で運用が大きく変わります。

自宅、公共施設、商業施設、イベント会場で、確認すべき相手と優先順位が異なります。

自宅や事務所で飛ばす場合の注意

自宅でも安全配慮は必要で、家族やペット、家具への接触が主要リスクになります。

集合住宅では、騒音や振動が近隣トラブルになることがあるため時間帯の配慮が重要です。

撮影を伴うなら、窓越しに他人の生活空間が写らないように構図を固定します。

  • 安全:ガード、低高度、短時間
  • 近隣:時間帯、床マット、飛行場所
  • 撮影:窓方向のカメラは避ける

体育館や公共施設で飛ばす場合の注意

公共施設は管理者の許可が最優先で、書面提出を求められることがあります。

床材や照明、避難導線への配慮が必要で、飛行範囲の固定が求められます。

会場によっては保険加入が必須条件になるため、早めに確認します。

確認先 施設管理者、指定管理者
求められやすい物 安全計画、保険、立入制限
運用 補助者配置、緊急停止の共有

商業施設やホールでは「禁止」が初期値になりやすい

商業施設は来場者が不特定多数で、第三者リスクが高いため、禁止を前提にしていることがあります。

許可を得るには、飛行範囲の完全隔離や、営業時間外の実施など条件調整が必要です。

映像利用の範囲も厳格になりやすく、事前に利用目的を明確化しておきます。

  • 前提:来場者の安全が最優先
  • 交渉:営業時間外、隔離、保険
  • 映像:公開先と期間を先に決める

空港や重要施設の近くなら周辺規制の確認を最優先する

会場が空港や重要施設の近くにある場合、法律上の手続や通報が必要になる可能性があります。

まず対象施設の指定状況を確認し、会場が周辺地域に入るかを把握します。

あわせて屋外へ出ない運用設計を徹底し、想定外の逸脱を防ぎます。

対象施設の確認 警察庁(指定関係)
空港周辺の補足 国交省(空港周辺)
運用設計 外へ出ない、隔離、停止条件

室内飛行のルールを理解して安心して楽しむ

湖の上を飛行するカメラ付きドローン

ドローンの室内規制は、航空法の適用外という結論だけで判断すると見落としが出ます。

室内でも重要施設周辺の考え方や電波法、撮影の権利関係、そして施設規約が効き続けます。

特に「屋内扱いの境界」と「技適の確認」と「管理者許可」は、事前に固めるほど当日の運用が安定します。

最初に運用範囲を決め、一次情報を確認し、会場設計と停止条件を整えることが、安全で気持ちよい室内飛行の近道です。

準備を丁寧に積み上げれば、室内でもドローンを安心して活用できる場面は確実に広がります。